先のエントリ、「『わかりやすさ』の陥穽と僕たちの『情報視力』の問題——だれもが最悪の知識人になれちゃう時代」(Garbage Out!!)*1では、ダイジェスト化されている情報の気になるところについて書いた。別にダイジェストそのものが悪いってわけじゃない。僕たちの多忙な生活を考えるとき、むしろダイジェストは必要不可欠なものなのだ。けれど、どうもダイジェストの基本である要約の技術って、必ずしも人々に共有されているようには見えない。何となく重要そうなポイントを拾い上げて適当にくっつけてやり過ごしていると見えるケースが多いみたい。

でも、要約の基本的な目の付けどころは、少なくとも実用文の場合、割とはっきりしている。多くの閲覧者が共通経験を持っているであろう大学受験向きの要約の基本をまとめた小冊子を昔作ったことがある。そいつをここであげておく。

実はもともと公開していたサーバのほう、どうも503エラーが多くてダウンロードできんぞ! って話があったんで、公開場所を変更するついでに、このエントリを書いていたりするだけなのだがぁ(^_^;

問題などはもうずいぶん古くなっているし、今ならもうちょっと違った説明をするかな*2というところもあるし、これイッチョで要約は完璧という結構な具合にもなっていないんだけれど、とりあえず要約の基礎を知るには悪くない冊子になっているんぢゃないかな、と自分では思っている。なぜこの言葉を取りあの言葉を捨てたのか、そういうところは市販の現代文参考書よりは具体的に説明するよう心がけた。

要約のお作法の細かなところは、領域・業界さんによって多少の違いがあるみたいだし、大学受験でもいろいろな「方法」なり「テクニック」なりを唱える方がいらっしゃるから、そこいらへんとの違いはテケトーに読み手で考えておいてほしい。ただまぁいずれにしても基本を愚直にまとめるとこうなるってところはご理解いただけるのではないかと思う。便利に使っていただければありがたい。


使用上の注意

僕の書いた解説部分はGFDL(GNU Free Documentation License、GNU フリー文書利用許諾契約書)にしたがって使用していただければ結構ということにしてある。今ならクリエイティブ・コモンズ・ライセンスにしてたかなぁ。GDFLの英語原文は冊子末尾にある。日本語参考訳はGNU フリー文書利用許諾契約書 - GNU プロジェクト - フリーソフトウェア財団 (FSF) を読まれたし。内容のあらましについてはGNU Free Documentation License - Wikipedia など参照のこと。

本当はLaTeXのソースも公開したいところだけれど、残念ながら火災の折にPCごと焼失してしまったので、そいつはできない。PDFには変なプロテクトの類をかけていないので、形を変えて使用したい場合はコピペなどされたし。ただし、引用部分については改変は許されない。そのへんはくれぐれもお忘れなく。

本冊子中に書かれている『小論文の道具箱』は2005年春に、いろいろあって閉鎖した。メイルアドレスも現在ではなくなってしまったfreemailのものしか書かれていない。訂正すべきところや感想などあれば、このエントリのコメント欄か、メイルフォームに書き込んでほしい。再配布なさる際には、そこいらへんのことも忘れずに伝えていただけると幸甚。


  • 注1 まだ復旧できていない。ごめんm(_ _)m
  • 注2 とくにトゥールミン・モデルのことなんかは絶対に触れることになるだろうなぁ。